JR山陽線で車輪が空転し立ち往生 難所「セノハチ」の急勾配も影響か

11月6日にJR山陽線で列車が立ち往生したトラブルは、強風で飛ばされた落ち葉で、車輪が空転した可能性があるとみられます。現場では、過去にも同様のトラブルが起きていました。

通勤・通学の帰宅時間を直撃した列車トラブル。JR山陽線の瀬野駅と八本松駅の間を走行していた上りの普通列車が、車輪が空回りしたため立ち往生しました。山陽線は、西条駅と瀬野駅の間で運行を見合わせ、代わりのバスを待つ人で駅には長蛇の列です。

■利用客

「早く帰りたいです。あしたも仕事」

JR西日本は、強風で飛ばされた落ち葉が濡れたレールに張り付き、車輪が空回りした可能性があるとしています。

■小田成実 記者

「この線路は八本松駅の方向に向かって上り坂になっていることがわかります。このエリアは、急なカーブや勾配が多いことで知られているということです」

瀬野駅から八本松駅までの約10kmは通称「セノハチ」と呼ばれ、勾配が山陽線で最も急な区間がある難所とされます。過去にも列車が立ち往生するトラブルが発生していました。

通常は、列車に常備した砂をレールにまいて、空回りを防いでいますが、今回は復旧しませんでした。上り坂と激しい雨などの要因が影響した可能性があります。

このトラブルを受け、山陽・呉・可部の各線で77本が運休。49本に最大3時間近くの遅れが出て、約2万5000人が影響を受けました。JR西日本は、「再発防止策を講じる」としています。

【2023年11月7日放送】

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