愛猫が妙にボサボサと感じたら…猫の毛並みが悪いときの3つの原因と対処法

1.老化

猫は加齢とともに毛並みが悪くなります。若いころと比べると食事量が減る上に、吸収力も下がるためです。肥満や関節炎、歯周病で体や口の痛みを感じやすく、毛づくろいの回数が減ることも原因です。

一般的に猫のシニア期は7歳からですが、目に見えてボサボサになってくるのは10歳~12歳頃。毛並みや毛艶が悪くなって愛猫の老化に気が付くというパターンも多いです。またこのころには何らかの疾患にかかっていることも多く、体調の問題から毛並みが悪くなっていることもあります。

皮膚・被毛の乾燥と毛づくろいの減少により、毛が束になって固まる「毛割れ」を起こすことも。こうなるとブラシが通らないだけでなく、皮膚が見えるまでにパックリと割れてしまうこともあります。

2.栄養不足

栄養不足でボサボサになっている場合もあります。猫の被毛を美しく保つのは、肉・魚などの動物性たんぱく質です。そのため、たんぱく質が不足していたり、質が悪かったりすると、若齢でも毛並みが悪くなってしまいます。

猫の場合、摂取したたんぱく質の約25~30%が皮膚や被毛に使われているそう。また猫には換毛期があるため、人間が思う以上に豊富なたんぱく質が必要です。もちろんたんぱく質だけでなく、ビタミンやミネラル、不飽和脂肪酸がバランスよく含まれていることも大切。

市販の総合栄養食にもたんぱく質は含まれていますが、安価なものだと穀物でかさましされていたり、添加物が多量に入っていることも。愛猫に与えているキャットフードがどんな原材料を使っているか、一度確かめてみてもいいかもしれませんね。

3.皮膚の乾燥

寒い季節になると肌がカサカサする人は多いと思いますが、猫も空気の乾燥でボサボサになることがあります。とくに冬場はエアコンやヒーターで湿度が下がりがち。これらの暖房器具を常時使用していると、フケが出たり毛並みが悪くなったりしてしまいます。

また寒くなると水を飲む量が減る猫が多いですが、体内で水分が不足しているために毛並みが悪くなることもあります。不思議なことに、猫は水分不足に対して非常に鈍感。乾燥してボサボサになるどころか、脱水症状を起こしてしまうこともあるようです。

毛並みだけでなく皮膚の状態も悪いのであれば、何らかの皮膚疾患にかかっていることも。猫がかゆがっていないか観察しておきましょう。

毛並みが悪いときの対処法

猫の毛並みの悪さは、ブラッシング・シャンプーなどのお手入れで解決できることがあります。とくに毛づくろいが苦手になったシニア猫は、こまめにブラッシングしてあげるといいでしょう。丁寧にブラッシングしてあげると、血行促進にも期待できます。

また栄養不足でボサボサになっているときは、キャットフードを変えてみるのがおすすめ。良質なたんぱく質やオメガ3脂肪酸含有など、毛艶に特化したキャットフードもあります。場合によってはサプリメントを併用してみてもいいでしょう。

乾燥による毛並みの悪さには、空気の加湿と皮膚の保湿が有効です。また水分をしっかり取れるように、水飲み場を複数設置する、ウエットフードに切り替えるなどの工夫をしてみてください。

まとめ

猫は自分で毛づくろいをする動物なので、お手入れしなくても基本的には毛並みが整っているものです。今まで通りの頻度で毛づくろいをしているのにボサボサになったのであれば、そこには必ず理由があります。

猫の毛並みが悪くなる原因はいろいろありますが、早めに対処して解決できる場合も。ときには思いもよらない疾患が隠れていることもあるので、毎日被毛の確認をすることはとても大切です。

ブラッシングやシャンプーなどの外的な対処法はもちろん、食餌を変えるとツヤツヤになった!なんてこともあります。いまいち原因が分からない場合は、さまざまな対処法を試してみてもいいでしょう。

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