串柿作り最盛期、山里彩る 和歌山、かつらぎ町の農家

串柿作りが最盛期を迎え、幾重にも連なった柿の玉すだれ=7日、和歌山県かつらぎ町

 和歌山県かつらぎ町の四郷地区で、生産量日本一を誇る伝統の串柿作りが最盛期を迎えた。農家の軒先や干し場に、オレンジ色の柿の玉すだれが幾重にも連なり、山あいの里を彩っている。12月20日ごろまでに京阪神地方へ出荷される。

 同地区で串柿作りが始まったのは約400年前で、豊臣秀吉が大坂城で正月の鏡餅に串柿を供えたのが始まりとされる。生産農家は約50軒。柿の皮を機械でむき、長さ約50センチの竹串に10個ずつ通してすだれ状に編み上げ、つるして自然乾燥させている。

 10個の柿には「いつもにこにこ(2個2個)仲むつ(六つ)まじく」と家族円満の思いが込められている。

© 一般社団法人共同通信社