南部曲り家、再生に向けCF 返礼に掛け軸、かやぶき体験

老朽化が進む岩手山南部曲り家。CFで修繕費を募っている

 岩手山青少年交流の家(滝沢市、宮西嘉樹所長)は、老朽化した岩手山南部曲り家の再生に向けて、クラウドファンディング(CF)で修繕資金を募っている。地域の伝統文化を守ろうと支援を呼びかける。

 岩手山南部曲り家は、約50年前にダム建設に伴い旧御所村(雫石町)から曲り家(福崎邸)を移設した。当時の営みを伝える建物を後世に残そうと管理してきたが、最後の修繕から30年ほどが経過。かやぶき屋根の老朽化で雨漏りが目立ち始め、修繕が急務となっている。

 先人の思いを受け継ごうと再生プロジェクトを立ち上げ、課題解決に取り組む人に特化したCF「GoodMorning」で寄付を募っている。目標額は300万円で、資金は主に修繕費に充てる。3千円から寄付でき、返礼品はミニ掛け軸のセットやかやのふき替え体験などを寄付額に応じて選択できる。

 CFは12月10日まで。来年8月に工事を開始し、11月末に完了する予定。

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