Dバックス・キャロル 新人王受賞なら球団創設26年目で初の快挙に

昨年はサンディ・アルカンタラ(マーリンズ)が球団史上初のサイ・ヤング賞に輝き、バック・ショウォルター監督はメッツの監督として史上初めて最優秀監督賞に選ばれた。しかし、全米野球記者協会(BBWAA)の記者投票で決まる主要4賞のいずれかを受賞したことがないチームはまだ6球団残っている。今年、球団史上初の受賞者となる可能性があるのは、ナ・リーグ新人王の最終候補になったコービン・キャロル(ダイヤモンドバックス)とナ・リーグ最優秀監督賞の最終候補になったクレイグ・カウンセル監督(ブリュワーズ)だ。

ダイヤモンドバックスは現時点で最後となるエクスパンション(球団拡張)で1998年に誕生し、今季が球団創設26シーズン目。2012年にウェイド・マイリーがブライス・ハーパーに僅差で敗れたことを除けば、1998年のトラビス・リーと2003年のブランドン・ウェブが3位になったのが目立つくらいで、新人王争いに加わる選手はほとんど現れなかった。しかし、今季は開幕前から新人王候補の本命に挙げられていたキャロルが打率.285、25本塁打、76打点、54盗塁、OPS.868の大活躍。千賀滉大(メッツ)らを抑えて新人王を受賞することが確実視されており、いよいよ球団史上初の新人王が誕生しそうだ。ちなみに、これまで新人王を1人も輩出していないのはダイヤモンドバックスだけである。

ブリュワーズは最優秀監督賞の受賞者が1人もいない唯一のチームだが、こちらも球団史上初の受賞者が誕生する可能性を残している。2018年、2019年、2021年と3度も2位にランクインしているカウンセル監督が今季もファイナリスト入り。マーリンズのスキップ・シューマッカー監督、ブレーブスのブライアン・スニッカー監督との争いとなるが、球団史上初の受賞者となるか注目だ。

MVPを1人も輩出していないのは、ダイヤモンドバックス、メッツ、レイズの3球団。1998年に誕生したダイヤモンドバックスとレイズはともかく、1962年からの長い歴史を誇るメッツに1人もMVPがいないのは少し意外な気もする。ダイヤモンドバックスは2013年と2015年にポール・ゴールドシュミットが2位、メッツは1969年にトム・シーバー、1984年にキース・ヘルナンデス、1988年にダリル・ストロベリーが2位になっており、レイズは2010年と2013年のエバン・ロンゴリアの6位が最高だ。

サイ・ヤング賞を1人も輩出していないのは、レンジャーズとロッキーズの2球団だけ。レンジャーズは1974年にファージー・ジェンキンス、2013年にダルビッシュ有が2位となったが、それぞれキャットフィッシュ・ハンターとマックス・シャーザーに敗れた。「打者天国」と呼ばれるクアーズ・フィールドを本拠地とするロッキーズは、2010年にウバルド・ヒメネスが3位、2018年にカイル・フリーランドが4位に入ったのが目立つ程度である。

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