現地時間11月7日に行われたUEFAチャンピオンズリーグのグループステージ第4節ミラン vs パリ・サンジェルマンの一戦で、試合が行われたスタディオ・ジュゼッペ・メアッツァニ「金の雨が降った」。イギリス『デイリーメール』電子版が伝えている。
この試合では、元ミランで、2021年夏にフリートランスファーでパリ・サンジェルマンに移籍したイタリア代表GKジャンルイジ・ドンナルンマがかつての本拠地に「帰還」。ミランとの契約延長交渉を拒み、高額年俸を提示したパリ・サンジェルマンにフリートランスファーで移籍した経緯からミランのサポーターは彼に対して怒りの感情を抱えており、この試合に向けてはドンナルンマに対して“金の亡者”として抗議の意を示すべく、偽の紙幣を用意して彼に投げつける予定であることが報じられていた。
そしてキックオフ前にドンナルンマがゴールマウスに立つと、スタンドからは一斉に偽の紙幣が投げられ、盛大なブーイングや罵声を浴びせられる状況に。紙幣以外の物もドンナルンマに向けて投げつけられる事態に陥った。
ドンナルンマは偽紙幣に対しては注意を払おうとはしなかったが、『デイリーメール』電子版によると、パリ・サンジェルマンのチームメートであるキリアン・エムバペは、ピッチ中央で笑顔を見せていたという。
また、一部のファンは背番号71がプリントされたドンナルンマのユニフォームを着用していた。これは「スモルフィア・ナポレターナ」と呼ばれるナポリ地方の夢占いに由来している。1から90までの数字に具体的な意味を与えるもので、「71」には「価値のない男」、「クソ男」といった意味が与えられているという。
パリ・サンジェルマンのナセル・アル・ケライフィ会長はこの試合に向けて「ジジ(ドンナルンマ)は世界最高のGKの一人で、ミランで215試合以上にわたって貢献したことは驚くべきことだ。私はミランとジジの両方を大いに尊敬している」と語り、ドンナルンマのミラン時代の功績をたたえたが、ミランサポーターの耳には届かなかったようだ。