最愛の人を奪われた父と子 コルシカ島での幸せな時間 「ぼくは君たちを憎まないことにした」本編映像

2023年11月10日より劇場公開される、家族3人で幸せに暮らしていたアントワーヌが、テロ発生から2週間の出来事をつづった同名ベストセラーの映画化作「ぼくは君たちを憎まないことにした」から、テロリストによって最愛の人を理不尽に奪われた父と子が、3人でいくはずだったコルシカ島で幸せな時間を過ごす瞬間を捉えたシーンの本編映像が公開された。

晴れ渡る中、コルシカ島の美しいビーチで、息子メルヴィルに日焼け止めを塗るアントワーヌ。さっそくサッカーボールで遊ぼうとするアントワーヌだが、メルヴィルは見向きもしない。シーンは切り替わり、新聞を読んでいるアントワーヌに、イルカのおもちゃでちょっかいを出すメルヴィルが映し出される。どこか嚙み合わない2人。アントワーヌがふと目線を映した先には、自分と同じくらいの夫婦と小さい子供の家族3人がおり、思わず目を逸らしてしまう。またシーンが切り替わると、今度はメルヴィルとアントワーヌが楽しそうに追いかけっこをしている。その後も、楽しそうにメルヴィルに泳ぎを教えるアントワーヌの姿が見られる。

亡き妻エレーヌと三人でくるはずだったコルシカ島。それでも楽しく幸せな親子の時間を過ごす二2と美しいコルシカ島の景色が溶け合った映像となっている。

「ぼくは君たちを憎まないことにした」は、最愛の人を予想もしないタイミングで失った時、その事実をどう受け入れ、次の行動に出るのかを描いた作品。2015年、ジャーナリストのアントワーヌ・レリスと息子のメルヴィルは、最高の母であり、最愛の妻であるエリーヌを自爆テロで失う。誰とも悲しみを共有できない苦しみと、これからの育児への不安をはねのけるように、アントワーヌは手紙を書き始める。妻の命を奪ったテロリストへの手紙は、息子と二人でも「今まで通りの生活を続ける」との決意表明であり、亡き妻への誓いのメッセージだった。一晩で20万人以上がシェアし、新聞の一面を飾ったアントワーヌの「憎しみを贈らない」という詩的な宣言は、動揺するパリの人々を落ち着かせせ、テロに屈しない団結力を芽生えさせていくことになる。

混乱するアントワーヌの内面を映画化したのは、マラソンに挑戦する老人たちをほのぼのと描いたコメディ「陽だまりハウスでマラソンを」のキリアン・リートホーフ監督。アントワーヌの手記は、メルヴィンと同じ年頃の娘を持つリートホーフ監督の心を打ち、監督はすぐさま映画化を決断したという。「万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-」で綾瀬はるかと共演したピエール・ドゥラドンシャンが主演、カメリア・ジョルダーナ、撮影当時3歳のゾーエ・イオリオらが出演する。

【作品情報】
ぼくは君たちを憎まないことにした
2023年11月10日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
配給:アルバトロス・フィルム
©2022 Komplizen Film Haut et Court Frakas Productions TOBIS / Erfttal Film und Fernsehproduktion

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