ウミガメの産卵、12年間で最少 奄美大島、ピークの2割強に

アカウミガメ=2022年6月、鹿児島県・奄美大島(奄美海洋生物研究会提供)

 民間の研究者らでつくる「奄美海洋生物研究会」は8日、鹿児島県・奄美大島で今年確認できたウミガメの産卵は260回で、調査を始めた2012年以降で最少になったと発表した。最多だった12年の1081回から大幅に減少しており、研究会は餌の減少や、漁網にかかる「混獲」の増加が原因とみている。

 研究会では、春から夏の産卵期に調査を続けている。中でもアカウミガメは13年の663回をピークに減少傾向が顕著で、今年は46回と最少を更新した。アオウミガメも157回で2番目に少なく、種が判別できなかったケースは57回だった。

 近年、奄美大島ではウミガメが観光資源になっている。

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