「相乗りタクシー」実証運行スタート…地域の新たな交通手段として期待される取り組みとは?(静岡・藤枝市)

静岡・藤枝市でAI=人工知能を活用した「相乗りタクシー」の運行が始まりました。地域の新たな交通手段として期待される取り組みとは?

11月1日から藤枝市で運行が始まったのは、相乗りタクシー「ふじえだmоbi」です。これは、通勤通学や買い物、通院などで気軽に利用してもらえる公共交通を整備しようと、藤枝市が国の補助を受けて静鉄タクシーなどと共同で実施。30日間の定額や1日乗り放題プランに加え、回数券の利用や乗車ごとに支払うこともできます。

相乗りタクシーの運行エリアは藤枝市中心部で、運行時間は午前7時から午後10時まで。利用するには電話や専用のアプリを使って、市内273か所ある乗車場所と行き先を申請する必要があります。そして、乗車後はAIが最適なルートを選び、目的地まで案内してくれる仕組みです。

(静鉄タクシー 森田 陸 取締役)

「利用者は高齢者が多くなると思うが、ターゲットは学生や子育て世代の普段タクシーを使わない方」「ぜひ試しに一度利用いただいて、使い勝手がよければ継続していただければと思う」

さらに、藤枝独自の取り組みも…相乗りタクシーを利用すれば、市内12店舗で割引・無料クーポンを使うことができます。この取り組みに協力するこちらのカフェでは、タクシーに乗ったことを証明する「降車完了画面」を提示すれば藤枝茶が割引になるということです。

(とんがりぼう運営者 渡村 マイさん)

「地域のコミュニティが深まるきっかけになるのではないかと思う。乗り合う場所でカフェがあり、和んでいただけたり、移動自体が楽しくなればより良いと思う」

自転車やマイカーの“ちょい乗り”に代わる新しいサービスとして注目される相乗りタクシー。「ふじえだmоbi」は12月末まで実証運行され、来年度から本格的な運用を検討していくということです。

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