15ゴールの記録的大勝!なでしこ宝田沙織&籾木結花擁するリンシェーピングが逆転優勝へ望みつなぐ

[写真:Getty Images]

なでしこジャパンのDF宝田沙織とMF籾木結花を擁するリンシェーピングFCが記録的な大勝を収めた。

佳境を迎えているダーム・アルスヴェンスカン(スウェーデン女子1部)は第25節が3日から5日にかけて開催され、リンシェーピングは5日にアウェイでカルマルと対戦。15-1という驚異的なスコアで白星を飾った。

カティンカ・タンベリのヘディング弾で3分に試合を動かしたリンシェーピングは、以降もゴールにゴールを重ね、前半だけで8-1と大量リードを奪った。

後半も攻撃の手を緩めずさらに加点し、81分には籾木にも今季14得点目となるゴールが誕生。今季未勝利の最下位チームを相手に圧勝した。

スウェーデン『sportbladet』によれば、リンシェーピングの過去最多得点試合は2008年にユールゴーデン戦で記録した11-0。また、スウェーデンサッカー協会(SvFF)によれば、これまでの最多得点および最多得失点差のゲームは、1996年にマルメFFがオクサベック相手に記録した13-0と伝えられている。

リンシェーピングが大量リード後も攻勢を続けたのは、優勝争いに関わる得失点差のためだ。

今節開始前の次点で、首位ヘッケンが勝ち点「56」の得失点差が「+40」、2位ハンマルビーは勝ち点「53」で得失点差が「+41」。一方の3位リンシェーピングは勝ち点「52」で得失点差が「+32」だった。

今節はヘッケンとハンマルビーの直接対決があり、ハンマルビーが勝つか引き分ければ、リンシェーピングにも優勝の可能性が残る状況だったが、勝ち点で並んだ場合の得失点差が不利。そこで大量点差での勝利が求められた。

結果的にハンマルビーが3-2でヘッケンを下したことで、ラスト1節を残して1ポイント差以内に3チームがひしめくことに。さらに、リンシェーピングは順位こそ3位は変わらずだが、得失点差では一転して優位に立つこととなり、上位2チームが敗れた場合には、引き分けでも逆転優勝という状況を作り出した。

最終節は11日に一斉開催で行われ、リンシェーピングは5位クリスティアンスタッドと、ハンマルビーは9位ノルシェーピングと、ヘッケンは4位ピーテオと、それぞれ対戦。どのようなドラマが待っているのだろうか。

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