自然薯「ねばりごし一本」の魅力、女性視点で発信 日出町大神に生産者グループ誕生【大分県】

栽培したねばりごし一本を初収穫した女子俱楽部のメンバー=日出町大神
スコップなどを使ってねばりごし一本を収穫する女子俱楽部のメンバー
初収穫したねばりごし一本を試食する女子俱楽部のメンバー
大神の魅力が詰まった「大神うまいもの収穫まつり」

 【日出】日出町大神で自然薯を使って地域おこしに取り組む「大神活性化推進協議会自然薯(じねんじょ)部会」に、女性の生産者グループ「ねばりごし一本女子倶楽部」が誕生した。女性ならではの視点を生かし、生産だけでなく調理法などの活用法を提案する方針。メンバー6人は「知恵を出し合って、育てた自然薯の魅力を発信していきたい」と意気込んでいる。

 同協議会は地域の特産品をつくるため、自然薯の栽培を始め、2019年に「ねばりごし一本」と名付けて商品化した。徐々に認知が広がる中、レシピを考案してより販路の拡大につなげることを検討。地域住民に呼びかけて今年4月、女子倶楽部を結成した。

 大神の畑を借り60本分を栽培。初収穫では「ねばりごし一本農園」の田辺千昭代表(71)から手ほどきを受けながら、くわやスコップを使って大きく育った自然薯を丁寧に収穫した。

 すりおろしたねばりごし一本を試食して味や粘り気を確認。メンバーの一人で町食生活改善推進協議会の伊藤京子会長(75)は「いろいろなレシピのイメージが湧いている。栄養満点であることをしっかりアピールできれば」と意気込む。

 女子倶楽部の佐藤奈保美会長(61)は「初収穫の日を迎えることができて良かった。さまざまなアイデアが生まれるように、メンバーを増やすことにも力を入れたい」と話した。

 11月23日と12月6、20日には、町内日出の二の丸館にあるチャレンジスペース「茶時まるに」に出店。収穫したねばりごし一本を使った麦とろ丼を販売する予定。「多くの人に味わってもらい、魅力を知ってほしい」と呼びかけている。

■12日に「大神うまいもの収穫まつり」

 日出町の大神活性化推進協議会(佐藤二郎会長)は12日午前10時から、町内大神の糸ケ浜海浜公園駐車場を主会場に「大神うまいもの収穫まつり」を開く。地域活性化や交流機会の創出が目的。

 地元で取れた有機野菜や果物の即売会を開くほか、露店で海鮮焼き、やきそばなどを販売する。特産品化を目指している自然薯(じねんじょ)「ねばりごし一本」の販売コーナー、すりおろしをかけた麦ご飯の無料試食会(限定200食)もある。

 佐藤会長(71)は「大神の魅力が詰まったイベント。多くの人に感じてもらいたい」と話した。

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