フィリーズがハーパーを一塁固定の方針 ホスキンスは退団確実に

日本時間11月9日、フィリーズのデーブ・ドンブロウスキー編成本部長はアリゾナ州スコッツデールで行われているGM会議の場でメディア対応を行い、ブライス・ハーパーを来季以降も一塁手として起用する方針を明言した。正一塁手のリース・ホスキンスがオープン戦で左ひざ前十字靭帯断裂の重傷を負って今季絶望となり、一塁がチームの穴となったことを受けて自主的に一塁転向を申し出たハーパー。そのハーパーが引き続き一塁を守ることが決まり、現在FAのホスキンスがフィリーズに残留する可能性は極めて低くなった。

ドンブロウスキー編成本部長は「我々は彼(ハーパー)を一塁手としてプレーさせることを決めた。彼は我々が要求したことを何でも喜んで引き受けてくれる。彼は『一塁でも外野でもやります』と言っていた。しかし、球団内部で話し合った結果、彼に一塁をやってもらうのがいいという結論に至った」とコメント。「彼はゴールドグラブ賞を受賞できる一塁手になれる。彼はそれを目指しているよ」と「一塁手・ハーパー」のさらなる活躍に期待を寄せた。

ドンブロウスキー編成本部長によると、日本時間11月4日に本拠地シチズンズバンク・パークでハーパー本人と長時間の話し合いを行ったという。その2日後にはホスキンスに連絡し、チームの方針が決まったことを伝えたようだ。「我々はブライスを一塁手として考えており、カイル・シュワーバーは多くの試合でDHを務めることになる。だから、リースに連絡してチームの方針を伝えたんだ」とドンブロウスキー編成本部長。「再契約の可能性を100%閉ざすわけではない。でも、チームの状況は彼も理解してくれている。彼は素晴らしい人間だし、もし戻ってこないなら、今後の彼の活躍を祈りたい」と再契約の可能性が低いことを明かした。

ドンブロウスキー編成本部長はさらに、ハーパーに一塁と外野を兼任させるプランがないことも明らかにした。「彼が年齢を重ねていくなかで、1つのポジションに専念させるほうがいいと思っている。(お願いすれば)彼は外野も喜んでやってくれると思うが、今は一塁手としての守備力向上に集中しているよ」とドンブロウスキー編成本部長。ハーパーは一塁転向1年目の今季、OAAは+2、守備防御点(DRS)も+1と平均以上の守備力を発揮しており、持ち前の野球センスを生かしてさらなる守備力向上が期待される。

ハーパーが一塁に入ることでDHが空き、守備に不安を抱えるシュワーバーをDHに置くことが可能になったフィリーズ。その結果、左翼にブランドン・マーシュ、中堅にヨハン・ロハスが入り、一塁と三塁を行ったり来たりしていたアレック・ボームを三塁に固定できるようになったため、チーム全体の守備力が劇的に向上した。フィリーズは今季成功を収めた「一塁ハーパー、DHシュワーバー」の布陣で来季以降も戦っていく。

The post フィリーズがハーパーを一塁固定の方針 ホスキンスは退団確実に first appeared on MLB.JP.

© MLB Advanced Media, LP.