「開幕17戦で9敗目」はここ50年で最悪のスタート マンチェスター・ユナイテッドの“暗いトンネル”はどこまで続くか

写真:コペンハーゲン戦では2度追いつかれ、最後は力尽きた ©Getty Images

マンチェスター・ユナイテッドは現地時間11月8日、UEFAチャンピオンズリーグのグループステージ第4節でコペンハーゲンに3-4で敗れた。イングランドきっての名門は2006年1月にもコペンハーゲンに敗れているが、今回の敗北がマンチェスター・ユナイテッドにもたらしたのは17年ぶりの敗北だけではない。クラブが誇る歴史にも傷をつけることになった。

この試合でマンチェスター・ユナイテッドは前半のうちに2-0とリードしたが、チャンピオンズリーグで2ゴール差をひっくり返されて敗戦を喫したのは、クラブ史上初めてのことだ。

攻撃陣がうまく連動し、ラスムス・ホイルンドがマルチゴールを挙げて2点のリードをつかんだ時点では、大勝への期待が膨らむほどだった。しかし前半41分にマーカス・ラッシュフォードがレッドカードで退場となり数的不利に陥いると、試合の様相は一変する。

ラッシュフォードがピッチを去った後、前半終了間際に2発を浴び同点に追いつかれてしまう。78分にはブルーノ・フェルナンデスがPKを沈め3-2としたが、82分に再び同点弾を許すと、その4分後には逆転ゴールまで許した。

エリック・テン・ハフ監督は試合後、「我々は非常にいい試合をしたので、余計に失望している。シーズン最高の10分を過ごし(試合を)うまくスタートさせたが、レッドカードによってすべてが変わった」と話した。

テン・ハフ監督が皮肉の言葉を向けたのは、レッドカードに対してだけではない。「(コペンハーゲンの)最初のゴールはオフサイドだった。アンドレ・オナナの前に選手がいた。2つ目(PKを与えたハンド)は、手は正常な位置にあり、ボールと近すぎただけだ」

「バイエルン戦でのクリスティアン・エリクセンや、オールド・トラッフォードで行われたコペンハーゲン戦でのスコット・マクトミネイのシーンにも議論の余地がある。試合がこのように進んではいけない。客観的な側面がなければならない」

プレミアリーグでは11試合を終えて5敗、カラバオカップではニューカッスルに敗れて姿を消した。今回のコペンハーゲン戦を終え、今季の公式戦での敗戦は9となった。データサイト『Opta』によると、マンチェスター・ユナイテッドがシーズン開幕17試合のうち9敗を喫したのは、1973-74シーズン以来初めてとのことだという。

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