28年までに巡視船5隻調達 比大統領承認、日本が援助

3日、会談前にフィリピンのマルコス大統領(右)と握手する岸田首相=マニラ(共同)

 【マニラ共同】フィリピン国家経済開発庁のバリサカン長官は9日、沿岸警備隊が使う全長97メートルの大型巡視船5隻を日本から2027~28年に追加調達する方針だと発表した。契約額は293億ペソ(約790億円)で、日本から政府開発援助(ODA)の円借款を受けると説明した。マルコス大統領が開いた政府会合で正式に承認した。

 日本は昨年、フィリピン沿岸警備隊で最大となる全長97メートルの巡視船2隻を引き渡した。沿岸警備隊は南シナ海で中国の艦船の威圧にさらされており、同型の巡視船の追加供与を要望。マニラを訪問した岸田文雄首相は、3日のマルコス氏との首脳会談で追加供与の意向を伝えていた。

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