「阪神日本一」「Vセール」…それ、許可要りますよ 球団名やロゴ使用も「事前に問い合わせを」

岡田彰布監督の背番号にちなんだ80円のセール商品が並び、にぎわう売り場=6日午前、神戸市東灘区御影中町3、阪急オアシス御影店

 阪神タイガースの38年ぶり日本一の余韻が続く兵庫県。街中を歩くと、球団スポンサーの家電量販店や、阪神百貨店などが優勝セールでにぎわう。だが、個人経営の飲食店が「阪神日本一」と銘打った商品を出したり、記念の手作り人形などを販売したりする店も。実は球団の許可が必要で、球団関係者は「事前に問い合わせを」と呼びかける。(杉山雅崇)

 阪神タイガースによると、球団名やロゴなどを使用したセールや、非公認グッズの販売などは許可が必要。商店街による「阪神タイガース優勝セール」「日本一セール」なども同様で、「日本一早いマジック点灯」で知られる尼崎中央三丁目商店街(尼崎市)は、許可を得て実施しているという。

 しかし、街中には許可を得ていないとみられる商品やセールも少なくない。虎柄の使用や「優勝」「日本一」という表現にとどめ、球団名やロゴ、マスコットキャラクターを使わない「グレーゾーン」の広告や商品もある。

 阪神のライセンスビジネス担当者は「日本一で関西が盛り上がるのは非常にうれしい」とする一方、「タイガースに関連した商売を考案したら、球団に問い合わせて」と呼びかける。球団が承認している日本一セール・キャンペーンは、公式ホームページで紹介している。

 一方、パ・リーグ3連覇を成し遂げたオリックス・バファローズの球団担当者は「許可がないセールや商品、販促はNG」と断言する一方で、「ずっと前から応援してくれている個人店主が、好意でやっていることをとがめるのも違和感がある。判断が難しい」としている。

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