地区王者ブリュワーズ 「事実上全選手がトレード候補」との報道

3年契約が満了したクレイグ・カウンセル監督との契約更新を目指したものの、同地区ライバルのカブスに5年4000万ドルという大型契約で奪われる形となってしまったブリュワーズ。今季2年ぶりの地区優勝を成し遂げたチームは新たな監督を迎えて2024年シーズンに臨むことが確定しているが、監督交代以上に大きな変化がありそうだ。米メディア「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者によると、ブリュワーズは「事実上、ロースター上の全選手に放出の可能性がある」と伝えている。

ブリュワーズは決して裕福なチームではなく、2022年シーズン途中に守護神ジョシュ・ヘイダーをパドレスへトレードしたように、これまでにも年俸が高騰した主力選手をFA前に放出してきた歴史がある。現在の主力選手ではエース右腕のコービン・バーンズ、正遊撃手のウィリー・アダメス、今季8勝を挙げたエイドリアン・ハウザー、バーンズと先発2本柱を形成するブランドン・ウッドラフらが1年後にFA。右肩の手術を受けて長期離脱が決まっているウッドラフのトレードを成立させるのは難しそうだが、それ以外の選手には十分に放出の可能性がある。

今季自己最多の36セーブを挙げた守護神デビン・ウィリアムスもトレード候補の1人だ。すでに年俸調停期間に突入しており、今季の年俸は335万ドル。今季の活躍を受け、年俸調停期間2年目となる来季はさらなる年俸アップが確実だ(650万ドル前後の予想)。2年後にはFAとなるため、保有期間があと2年残っており、大きな対価を得られるであろう今オフのタイミングでブリュワーズが放出に踏み切る可能性はある。

ローゼンタール記者は元MVPのスター選手、クリスチャン・イェリッチが放出される可能性にも言及している。イェリッチはブリュワーズと9年2億1500万ドルの大型契約を結んでおり、その契約はあと5年1億3000万ドル分残っている。全チームに対するトレード拒否権を持っているため、トレードを実現するのは容易ではないが、4年ぶりに8割台のOPSを記録するなど復調の兆しを見せたイェリッチに興味を示すチームがあれば、トレード実現に向けて交渉を行う可能性はありそうだ。

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