「ゴージャスなピアニスト」五条院凌さん(青森・弘前市出身)、2024年1月に凱旋公演 

「お美しいピアノの音色で会場に麗しいお風を吹かせたい」と語る五条院さん=9日、弘前市のヤマハ音楽教室

 ゴージャスで情熱的な演奏と個性的なキャラで全国的に注目を集める青森県弘前市出身のピアニスト五条院凌(りょう)さん(本名や年齢は非公表)が来年1月28日、弘前市民会館で初の凱旋(がいせん)コンサートを開く。9日の東奥日報の取材に「お美しいピアノの音色を響かせ、会場に麗しいお風を吹かせたい」と語った。

 五条院さんは都内の高校に進学し、音楽大学を経て2021年に現在の五条院凌として「覚醒」。動画投稿アプリTikTok(ティックトック)で発表したピアノ演奏動画が反響を呼び、フォロワー(閲覧登録者)が2カ月で20万人を突破した。テレビ番組にも相次ぎ出演し現在、全国ツアーを開催中だ。

 音楽ユニットYOASOBIの人気曲「アイドル」や中森明菜の代表曲「難破船」など、さまざまな楽曲をアレンジし、「おゴージャスな五条院ワールド」を作り出す。「おファンタジーの世界、現実逃避の場をクリエイトしていきたい。愛(ラブ)を込めて楽曲を紡いでいる」。踊るようにピアノを奏でるパフォーマンスも魅力の一つだ。

 自身の音楽について「幼少期から習ってきた『おクラシック』は大事な要素の一つ。勇ましいビートは、ねぷたや津軽三味線の影響を受けている」と話す。

 ピアノの練習に明け暮れた弘前での日々を「暗黒時代」と振り返り「当時は逃げるように上京したが、今のわたくしなら過去を光に変えられる。(弘前公演から)新しいピアノ人生をはじめたい」。

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