ガーディアンズはビーバーを放出するのか 2020年サイ・ヤング賞

ガーディアンズのマイク・チャーノフGMは「シェーン・ビーバーが2024年の開幕ローテーションに名を連ねることを期待している」と発言したが、1年後にFAとなるビーバーが今オフ中にトレードされることを予想する球界関係者は非常に多い。そもそも右ひじの故障による戦線離脱がなければ、今季中に放出されていた可能性が高かったからだ。今オフは先発投手の補強を必要としているチームが多く、ガーディアンズがビーバー放出に動けば、多くのチームが獲得に乗り出すだろう。

現在28歳のビーバーはデビューした2018年にいきなり11勝を挙げ、翌2019年には15勝8敗、防御率3.28、259奪三振の好成績でサイ・ヤング賞投票で4位にランクイン。地元開催のオールスター・ゲームでMVPに選出されるなど、一躍リーグを代表する好投手と認識されるようになった。

新型コロナウイルスのパンデミックの影響で60試合制の短縮シーズンとなった2020年には8勝1敗、防御率1.63、122奪三振をマークして投手三冠を獲得し、満票でサイ・ヤング賞を受賞(MVP投票では4位)。2度目のオールスター・ゲーム選出を果たした2021年は故障で16試合の登板にとどまったが、2022年には自身2度目の200イニングをクリアし、13勝8敗、防御率2.88、198奪三振とエース級の数字を残した。

今季は21試合に先発して6勝6敗、防御率3.80を記録。右ひじの炎症で7月中旬から2ヶ月以上にわたって戦列を離れたため、不本意なシーズンとなってしまった。夏場のトレード戦線では有力なトレード候補の1人だったが、故障者リスト入りしていたため、トレードは成立せず。MLB公式サイトでガーディアンズを担当するマンディ・ベル記者は「故障していなければトレードされていた可能性が高い」と記している。

「MLBネットワーク」のジョン・ポール・モロシ記者は「FA市場から大物先発投手がいなくなれば、ビーバーをトレードで獲得することに興味を示すチームが出てくるだろう」と予想。もともとガーディアンズはFAを控えた主力選手をトレードで放出することが多いチームであり、トリストン・マッケンジー、タナー・バイビー、ギャビン・ウィリアムス、ローガン・アレンと若手先発投手の頭数が揃いつつあることを考えても、ビーバーの放出に動かない理由は見当たらない。

チャーノフGMは放出しないことを示唆するような発言をしているが、多くの球界関係者が予想するように、ビーバーのトレードが実現する可能性は高そうだ。その場合、ガーディアンズは中軸を担える強打者(もしくは強打のプロスペクト)を対価として求めることになると思われる。

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