京都市発注のワクチン接種の業務委託で過大請求7億円超 社員が「虚偽資料」作成、隠ぺい行為も

過大請求について謝罪する日本トータルテレマーケティングの森社長(中央)ら=10日午後2時5分、京都市南区・京都JAビル 

 京都市から新型コロナウイルスワクチン接種のコールセンター業務を委託されていた「日本トータルテレマーケティング」(東京都)が委託料を過大請求していた問題で、同社は10日、現時点で判明している過大請求額は総額約7億9千万円に上ることを明らかにした。

 森真吾社長が記者会見し、「命と健康を守る公共事業でこのような重大な事態を生じさせ、市民、国民に重ねて深くおわびする」と謝罪した。

 同社によると、過大請求があったことを隠ぺいするため、社員が虚偽資料を作成して市に提出していた。同社は過大請求した全額を返還する予定という。

 日本トータルテレマーケティングは2021年2月から23年3月まで、京都市のワクチン予約の受け付けや相談業務を受託。今年2月、過大請求があったとして市に委託料約4千万円を返還するなどしていた。弁護士3人で構成する外部調査委員会が過大請求の経緯について調査を行い、このほど中間報告書が提出された。

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