センバツ21世紀枠候補に県尼崎工 今秋17年ぶり県大会8強、強豪下して躍進

秋季兵庫県大会の育英戦で2点を先制し、喜ぶ県尼崎工ナイン=9月18日、姫路市ウインク球場

 兵庫県高野連は10日、来年3月に開幕する選抜大会の21世紀枠候補に、秋季県大会で17年ぶりに8強入りした県尼崎工を推薦すると発表した。今後、近畿2府4県の推薦6校から候補校1校が選ばれ、1月の選考委員会で全国9校の中から出場2校が決まる。

 県高野連は推薦理由を「経済的に厳しい家庭が多く、十分野球に集中できる環境ではない生徒が多い中、自分たちで創意工夫して環境を整えている」と説明。実習で出た廃材を溶接するなどし、打撃ケージなどを自作している長年の伝統を評価した。清掃など地域活動にも積極的で、野球部でない生徒にも好影響を与えているとした。

 県尼崎工は秋季県大会で市尼崎、育英などを下して躍進した。これまで春夏通じて甲子園出場経験はない。(初鹿野俊)

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