「冬の使者」オシドリ飛来 冷え込むほど、兵庫の越冬地麗しく 加東・五所ケ谷池

色鮮やかな羽で水面を彩るオシドリの群れ=加東市黒谷、五所ケ谷池

 冷え込みが日ごとに厳しくなる中、冬の使者として知られるオシドリが兵庫県内の湖やダム、池に飛来している。加東市黒谷の五所ケ谷池でも数が増え始めており、「日本一カラフルな水鳥」と呼ばれる雄が繁殖期を迎え、美しい羽を使って雌にアピールしている。

 カモの仲間で体長は40~50センチ。つがいは首を交えて眠るなど仲が良く「おしどり夫婦」の名前の由来になっている。春と夏を北海道などで過ごし、秋の深まりとともに南下。雄は秋に入ると、紫や緑などの羽で色鮮やかになる。

 県版レッドデータブックでは、絶滅の危機が増しているとしてBランクに指定される。野鳥愛好家によると、同池には昨季、約250羽が飛来し、今季は来年1月が最も多い見通し。

 兵庫県内は週末にかけて冷え込みが厳しくなるといい、気象庁は12日の神戸の最低気温を平年より2度ほど低い10度と予想している。(笠原次郎)

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