香川県議らが南米北米へ出発 高額批判について議長「周りではぜひ行ってこいという話しか聞こえない」

香川県の池田知事と県議会議員4人が、ブラジルなど3カ国を訪問するため10日、高松空港を出発しました。「費用が高すぎる」と批判の声が上がっていたことについて、議長が初めて取材に応じました。

池田知事と県議4人、随行の県職員4人は、移住者や現地の県人会と友好親善を図るため、パラグアイとブラジルアメリカの3カ国を訪問します。

参加する県議は、いずれも自民党香川県政会に所属する新田耕造議長、氏家孝志議員、白川和幸議員、里石明敏議員です。

6月県議会に提案され賛成多数で可決した派遣計画では、1人当たりの費用の見積もりが約263万円でした。

これに対し、「県民が物価高騰で苦しむ中、費用が高すぎる」として、市民団体が見直しを求める陳情を行うなど批判の声が上がっていました。

参加する県議は当初8人を予定していましたが、辞退や死去により4人に。宿泊する部屋のグレードを下げるなど費用を精査し、最終的には議員1人当たり193万円、総額は1432万円となりました。

この費用と寄せられた批判について新田議長は……。

(香川県議会/新田耕造 議長)
「一般の方々から見れば、確かに高いという気持ちはした。ただし、地球の裏側に行く。事務局の皆さんが苦労して安くしていただいた。僕の周りでは『ぜひ行ってやってこい』という話しか聞こえない。県の政策において、いろんな賛成反対ありますよ。その上でわれわれは、大局的な判断をしている」

また、新田議長は、「旅費の額を1人100万円程度とする」という香川県の議員派遣取扱要領について、「物価や円安、距離などに応じて検討する必要がある」とし、議員が海外に行き、その知見を県政に生かす必要性を強調しました。

(香川県議会/新田耕造 議長)
「南米の皆さんに、本当にお疲れさまでしたと、香川県民も頑張ってますよと、これからも友好を深めていきましょうと(伝えたい)」

また、帰国後には、県議自身が派遣の成果を報告する場を設けたいとも話しました。
知事や県議らは、現地県人会による記念式典に出席したり各国の大使館や総領事館などを訪問し、19日に帰国する予定です。

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