浅草で子供歌舞伎披露 2024年3月、小松ゆかりの勧進帳

浅草神社で披露された子供歌舞伎=都内(県提供)

 来年3月16日の北陸新幹線県内全線開業に合わせ、県と県観光連盟は観光情報発信を強化する。今月から来年1月にかけて三大都市圏の百貨店で物産展を開催するほか、全線開業直後の3月30日には多くの観光客でにぎわう東京・浅草(あさくさ)神社で小松の子供歌舞伎を披露し、南加賀の魅力を伝える。沿線県などと共同で広域ガイドブックも発行する予定で、「第2の開業」を機に誘客をてこ入れする。

 台東区浅草にある都内最古の寺、浅草寺(せんそうじ)に隣接する浅草神社では毎年3月に「浅草こども歌舞伎まつり」が開催されており、子供歌舞伎披露は同まつりと連携した取り組みとなる。

  ●ガイドブックや物産展も計画

 小松市のお旅まつりで子供歌舞伎を担う小松曳山八町連絡協議会が、小松ゆかりの「勧進帳」を上演する。公演前には出演する子どもらが会場周辺を歩いて来場を呼び掛ける「お練り」も行う。会場には南加賀エリアの食や伝統工芸品などを紹介する特設ブースも設置し、地元住民や観光客らに北陸新幹線を活用した来県を呼び掛ける。

 JR西日本が今月9日から、敦賀開業のテレビコマーシャル放映を首都圏・関西圏で開始したことに合わせ、三大都市圏では物産展「いしかわ百万石物語展」を企画する。16~23日に東京のCELEO八王子、12月6~12日に名古屋市の名鉄百貨店本店、1月11~17日に大阪市の阪急百貨店うめだ本店でそれぞれ開く。

 近隣県との連携もより強化する。来年2月下旬に北陸三県と岐阜、長野の5県で広域のガイドブックを発行。各県の豊かな自然や食、人気スポットなどを紹介して周遊を促す。

 県誘客戦略課の担当者は「県内の魅力を全国に届け、『第二の開業』のチャンスを生かしたい」と話した。

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