処理水に一部から「強い懸念」 島しょ国首脳が共同声明

太平洋諸島フォーラム首脳会議の記念撮影に納まる首脳ら=9日、クック諸島のアイツタキ島(Mick Tsikas/AAP提供、AP=共同)

 【アバルア共同】クック諸島で開かれた太平洋諸島フォーラム(PIF)首脳会議に参加する島しょ国首脳らは最終日の10日(日本時間11日)、共同コミュニケを発表した。東京電力福島第1原発処理水の海洋放出に対し、一部の首脳らが「強い懸念」を示したことに言及した。加盟国・地域で反対論が根強いことが浮き彫りになった。

 コミュニケは9日付。処理水放出について「太平洋における核汚染の潜在的脅威の重大性に、首脳が強い懸念を持っていることに留意する」と表明した。その上で「首脳らは処理水放出について、それぞれ独自の立場を決める主権がある」と指摘し、放出を支持する国にも配慮した。

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