狂言を鑑賞・体験する「舞鶴狂言会」が、京都府舞鶴市浜のレストラン「松栄館」で開かれ、市民らが伝統の喜劇の面白さに触れた。
和泉流狂言師・泉愼也さん(46)=京都市中京区=を中心とする実行委が主催し、午前と午後の部で約100人が参加した。
狂言会は10月23日にあり、柿を盗み食いした山伏を柿の持ち主がからかう「柿山伏」、太郎冠者と次郎冠者が「猛毒」と主人に言われた砂糖を留守中にたいらげる「附子(ぶす)」が上演され、泉さんらのコミカルな所作やせりふの掛け合いに会場から笑いが漏れた。
参加者は狂言師と一緒に狂言の泣きや笑いの表現やキノコの動きを体験した。はやし方には笛、小鼓、大鼓、太鼓を教わった。泉さんは「古典芸能は一度見ていただくと面白いと思っていただける。人生経験によって、いろいろな感じ方がある」と話した。