限定グッズ人気 松原秀典展、週末にぎわう

会場限定グッズなどが人気を集める松原展のグッズ売り場=高岡市立博物館

  ●庵野、前田、片渕監督、サイン色紙寄せ 高岡市立博物館

 「富山新聞アニメEXPO(エキスポ)」のメイン行事として高岡市立博物館で開かれている「松原秀典展」(富山新聞社主催)は11日、週末を迎え、来場者でにぎわった。同市出身で日本を代表するアニメーター松原秀典さんのイラスト、資料が展示されたほか、作品の限定グッズも人気を集めている。会場には有名アニメ監督が個展開催を祝って寄せた色紙も飾られ、数々の名作に携わった松原さんの足跡と交流を伝えている。

 市立博物館2階の展示コーナーに文苑堂書店(高岡市)の協力で設けられたグッズ売り場には、大ヒット作品「エヴァンゲリオン」シリーズのグッズを中心に約80点が並ぶ。特に人気なのは、松原さんが個展に合わせて描き下ろした新作イラストを使い、展示会場のみで販売しているクリアファイル2点だ。

 松原さんがキャラクターデザイン・作画監督を務めた劇場アニメ「この世界の片隅に」の主人公「すずさん」が家族で高岡大仏を見物に訪れた場面が描かれている。絵柄は展覧会のポスターにも採用され、注目を集めている。

 松原さんは、キャラクターデザインを手がけた市観光大使「あみたん娘」たちが躍動する場面も描き下ろしており、こちらも多くの人が手に取るという。

 クリアファイルを購入した星槎国際高2年の今川巧己さん(16)は「松原さんがふるさとの高岡大仏を盛り込んで描いてくれたイラストを展示の思い出として残したい」と笑顔を見せた。

 売り場ではあみたん娘のオリジナル曲を収録したCDや、2012年に市美術館で開催された松原さんの展示会の「サクラ大戦」を題材にしたクリアポスターなど、手に入れにくいグッズも置かれている。

 博物館1階には、松原さんが作品づくりに関わり、交流のあるアニメ監督のサイン色紙が展示され、来場者が記念撮影する姿がみられる。

 「シン・ゴジラ」「エヴァンゲリオン」シリーズなどで知られる庵野秀明さん、同シリーズやジブリ作品などに携わった前田真宏さん、「この世界の片隅に」の監督を務めた片渕須直さんという日本を代表するアニメ関係者が松原さんの展示会開催に祝福メッセージを贈っている。

 白山市の会社員、高田勝次さん(65)は「さまざまな大物とともに幅広い作品に携わり、あらためてすごい人だと実感した」と語った。

 松原秀典展は来年1月8日までの午前9時から午後5時で、月曜(祝日除く)と年末年始は休館。一般千円、中高生500円、小学生以下無料。11月12日は、市観光大使「あみたん娘」の公式コスプレイヤーが訪れる。

日本を代表するアニメ監督のサイン色紙が飾られているコーナー

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