「バカ塗りの娘」ロケ地巡るツアー 青森・弘前市 フィルムコミッションスタッフが解説

映画「バカ塗りの娘」で主人公が津軽塗を施したピアノを見学するツアー参加者ら=11日、弘前市の市立観光館

 現在公開している津軽塗がテーマの映画「バカ塗りの娘」のロケ地を巡るツアーが11日、弘前市内で行われた。撮影を支えた弘前フィルムコミッション(弘前FC)のスタッフが各地で解説を行い、青森県内から集まった16人が作品の世界に浸った。

 ツアーは県と弘前観光コンベンション協会が企画した。参加者は、作中で津軽塗の作業場として登場した「松山漆工房」など13カ所を巡った。

 このうち弘前市立観光館には、作中、堀田真由さん演じる主人公の青木美也子が津軽塗を施したピアノが展示されている。坂本長利さん演じる美也子の祖父清治が老人施設を抜け出し、自分の作品を見つめるシーンを撮影した場所でもある。弘前FCスタッフが「作中のピアノは一つだが撮影には数台使った」などと撮影の裏話を披露し、参加者の興味を引いていた。

 ツアーに参加した藤崎町の地方公務員工藤知子さん(46)は「津軽塗職人のお話も直接聞くことができて良かった」、工藤さんと一緒に映画を見た弘前市の派遣社員齊藤文美子さん(42)は「見応えあるツアーだった。また映画を見たくなった」と話した。

© 株式会社東奥日報社