空港業務の魅力、現場で紹介 青森空港で合同企業説明会、学生ら参加

青森空港の地上業務について、担当者から説明を受ける参加者

 青森県は11日、航空機の誘導や搭乗手続きといった空港の地上業務「グランドハンドリング」と保安検査を担う企業の合同説明会を青森空港で開いた。少子高齢化や新型コロナウイルス禍の配置転換などで人手が不足する中、参加した学生らに対し、官民連携で業務のやりがいや魅力をアピールした。

 同空港関連の合同企業説明会は今年3月に次いで2回目。日本通運(東京)、秋北航空サービス(秋田県)、エスエーエス(静岡県)の地上業務関連3社のほか、保安検査を行う青森綜合警備保障(青森市)が参加した。

 各社は旅客カウンターでの搭乗手続きや航空機を駐機場に誘導する「マーシャリング」、エックス線を使って手荷物を透視する保安検査など現場の作業を公開。参加した高校生、大学生、社会人ら12人に対し、航空機の運航に欠かせない仕事の重要性や醍醐味(だいごみ)を伝えた。

 保安検査の仕事に興味があるという青森中央学院大学3年の平尾野乃香さんは「普段は見ることができない現場を見せてもらったので、理解が深まった」と話していた。

 青森空港発着便の2022年度の乗降客数は98万1千人で、前年度の約2倍に増加。新型コロナの感染拡大を受けて落ち込んだ航空需要が回復する中、各社の採用意欲は高い。

 青森綜合警備保障青森支社の新岡隆志常駐警備課長は「コロナ禍で他の警備業務に配置転換した人を戻すのは簡単ではない」と説明。韓国の大韓航空が来年1月20日に青森-ソウル(仁川)線の定期便を再開する上、今後は他の国際線が就航する可能性もあり、「あらゆる便に対応するためにはもっと採用を増やしたい」と述べた。

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