天才ピアニスト「NHK新人お笑い大賞」優勝、ネタ作りへの根性

若手芸人の登竜門といわれる『NHK新人お笑い大賞』が11月12日、「NHK大阪ホール」(大阪市中央区)でおこなわれ、お笑いコンビ・天才ピアニスト(竹内知咲、ますみ)が優勝した。

『NHK新人お笑い大賞』で優勝した天才ピアニスト(竹内知咲、ますみ)

結成10年未満の芸人を対象とし、毎年大阪と東京で交互に決勝戦がおこなわれる同大会。今年の予選には272組が出場し、そのなかで勝ち進んだ8組、うち7組が本選初出場とフレッシュな顔ぶれで、ネタを披露した。

Aブロックからは芸歴2年目の新鋭・ジョックロック、続くBブロックではレインボーとの同票となり決選投票を勝ち抜けた天才ピアニストが決勝戦へ進出。「昼ドラに出たい」という漫才スタイルのジョックロック、天才ピアニストは家具売り場という設定のコントで挑んだ。

審査の結果、1票差で天才ピアニストが大賞に。ジョックロックは大きくうなだれたものの、審査員の太平サブローは「こういうスタイルが出来るのかと感動しました。ものすごく迷った」とコメント、YOUも「黒いスーツで漫才で・・・古い感じなのかなと思ったら、違いました。おもしろかった」と高く評価した。

■「仕事があった方がネタに向き合える(竹内)

2022年の『NHK上方漫才コンテスト』に続く優勝、また同年『女芸人No.1決定戦 THE W』でも王者となり、勢いの止まらない天才ピアニスト。今回の大賞に、「ずっと2人で目標にしてきたNHKの2冠、本当にうれしい!」とよろこびを爆発させた。

「今日披露した2本のネタは今年に出来上がったネタ。なかでも自信のあるものを選んだ」とネタ作成者の竹内。「今まで披露したなかで1番ウケたと思う」とますみは笑顔を見せ、「これからもトロフィーを全部獲る勢いで。トロフィーを抱きしめて死んでいきたいです」と今後の展望を語った。

数々の賞レースを獲り、近年はテレビ出演なども増えるなか、毎月新ネタを「最低」6本、年間80本ほどを作り続けているという。竹内は「体力的にはきついんですけも、めちゃくちゃ時間があったらそこ(ネタ作り)に全力を注げるかというと人間そんなことないので、仕事があった方がネタに向き合う時間も増えましたね」と、ストイックに語る。

「しんどいですね、私は!」とますみは合いの手を入れ、「でも月6本というペースは整ってきているので。テレビの仕事とかがあると、入れ込む作業がしんどいときもありますけど・・・それはなんとか帳尻合わせて。ギリギリのところでやってます!」と明かした。

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