龍谷大学など3大学が社会人の学び直し想定、人材養成プログラムを開設へ

3大学院共同の人材育成プログラム開設を発表した関係者ら(京都市伏見区・龍谷大学)

 龍谷大学(京都市伏見区)と京都文教大学(京都府宇治市)、琉球大学(沖縄県)の3大学は10月31日、人文・社会科学系の大学院が共同し、社会人のリスキリング(学び直し)を想定した人材養成プログラムを2025年度に開設すると発表した。幅広い領域の知見を学び、多様な社会課題の解決とビジネス的な価値の創出につなげる能力の育成を目指すとしている。

 文部科学省が公募した大学院のネットワーク構築事業に採択された。個別の大学院の専門教育だけでは複雑化する社会課題に対応できないとして、3大学院が政策学や経済・経営学、臨床心理学などの専門分野を持ち寄り、勤務先の企業や行政で貢献できる能力を養成する狙い。

 構想では、3大学院が分担して理論や分析法の講義を行い、地域の課題も持ち寄り、経済的な付加価値を伴う解決策を研究してもらう。通常はオンライン授業で、京都と沖縄のいずれかで年2回のフィールドワークも実施する。2年間のプログラムの修了者を「ソーシャル・イノベーション人材」として資格認証する制度も導入する。

 この日、入澤崇・龍大学長ら3大学院の関係者が記者会見した。中森孝文・龍大政策学研究科長は「魅力的なプログラムを提供することで、社会人にも大学院を学びの場として認識を広めたい」と話した。

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