ガザ難民キャンプで作戦開始 イスラエル軍、最大病院近く

10日に公開されたシファ病院内部とされる映像=パレスチナ自治区ガザ(ガザ保健当局提供)

 【エルサレム共同】イスラエル軍は12日、地上侵攻するパレスチナ自治区ガザの北部ガザ市にあるシャティ難民キャンプで部隊が作戦を始めたと表明した。軍報道官は、イスラム組織ハマスの重要拠点と主張した。キャンプは地区最大級の同市のシファ病院に近い。軍は病院地下にハマスの司令部があるとし、包囲網を狭めている。

 軍は12日、ハマスがシファ病院への燃料300リットルの搬入を拒否したと主張、ハマスは否定した。ハマスは病院を軍事利用していないとしている。

 ロイター通信は12日、パレスチナ当局者の話として、シファ病院の状況を理由にハマスが人質交渉を中断していると伝えた。一方、交渉の進展を伝えるイスラエルメディアもある。

 ヨルダンメディアによると、同国空軍機が11日、ガザの病院に向けて医療物資を再び投下した。ロイターによると、ガザ南部のラファ検問所からエジプト側への外国籍保有者や負傷者の退避が12日、再開した。退避は10日に再び停止していたという。

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