名古屋市科学館で世界初公開の化石を展示 「化石ハンター展」は発掘心をくすぐるロマンがいっぱい!

テレビ愛知

名古屋市中区にある名古屋市科学館で11月11日にスタートした「化石ハンター展」。アジア最大級の「タルボサウルス」や「チベットケサイ」など、超大型獣の化石が多数展示されています。化石ハンターとは貴重な化石を発掘・研究する人のことです。実際に化石ハンターとして活躍する木村由莉さんに話を聞きながら、展覧会を巡ります。

タルボサウルス

――タルボサウルスの化石は77年前に発掘されたそうですね。どこで発掘されましたか。

国立科学博物館 研究主幹・木村由莉さん:
「モンゴルにあるゴビ砂漠のネメグト盆地という場所です。ゴツゴツした岩石の中から骨を発見して、発掘していきました」

――この化石からどのような特徴が分かりますか。

木村さん:
「頑丈な歯とがっしりした体ですが、手はとても小さくてかわいらしいサイズです。ティラノサウルスの仲間です」

タルボサウルスを発掘して研究することで、何千万年前の地球の姿を見ることができます。とてもロマンがありますね。

世界初公開の骨格標本「チベットケサイ」

チベットケサイ

――世界初公開の骨格標本チベットケサイですが、どのような特徴がありますか。

木村さん:
「頭には長い角が生えていて、鼻の幅が広いので長い角が生えていることが分かります」

――毛もかなり生えていますね。

木村さん:
「寒さの中でも熱が逃げないような工夫をしていたのではないか、と考えられているので、このような復元になっています」

――とてもすごい発見だったそうですね。

木村さん:
「500万年前の化石ですが、『ケブカサイ』というロシアに住んでいた動物の祖先の祖先なんです。原始的な動物がチベットに住んでいたことが分かり、寒さに適応していたのだと判明したのです。

こうした太古の化石を発掘すると、まるでタイムスリップしたかのような気持ちになりますよね」

そのほか化石ハンターの皆さんの軌跡なども展示されている同展覧会。2024年2月18日(日)まで開催されています。

© テレビ愛知株式会社