ドローン無承認飛行疑い 「川北花火撮影」能美、小松の男性 県内、夜間で初摘発

 8月に川北町で開かれた北國新聞創刊130年記念北國大花火川北大会(北國新聞社主催)を撮影するため、国の承認を得ずにドローンを夜間飛行させたとして、石川県警は13日、航空法違反の疑いで、能美市の50代男性と小松市の30代男性を金沢地検に書類送致する方針を固めた。ドローンの夜間飛行での摘発は県内で初めて。2人は「趣味で花火の映像を鑑賞するため撮影した」などと容疑を認めている。

 捜査関係者によると、2人は8月5日夜、川北町の手取川簡易グラウンドを主会場に行われた北國大花火川北大会の様子を映像に収めるため、国土交通省の承認を得ずにドローンを飛行させた疑いが持たれている。小松市の30代男性は国に登録せず100グラム以上のドローンを飛ばした疑いも持たれている。花火大会の観客や家屋への被害はなかった。

 捜査関係者によると、会場周辺で警備に当たっていた警察官が川北町役場や手取川左岸の上空でドローンが飛んでいるのを見つけた。コントローラーを所持していた男性2人を職務質問し、映像を任意提出させるなどして調べを進めていた。

 北國大花火川北大会は第38回川北まつり(同実行委主催、北國新聞社共催)のフィナーレを飾り、4年ぶりに北陸最大級の約2万発が打ち上げられた。

 イベント会場や人口集中地域の上空でドローンを飛ばす場合は国の許可が必要となる。イベント会場の上空ではない場合でも、夜間に承認を得ずに飛行させた場合は航空法違反罪で罰金50万円以下、無登録で飛ばした場合は懲役1年以下または50万円以下の罰金が科される。

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