子犬に苦痛を与えてしまう『絶対にやってはいけない行動』4つ 知らなかったでは済まされないことに「盲点かも」

子犬に苦痛を与えてしまう「絶対にやってはいけない行動」

初めて子犬から飼育する場合、成犬との違いにいろいろと配慮しなくてはなりません。「知らなかった」では済まされなこともあります。

そこで今回は、子犬に苦痛を与えてしまう「絶対にやってはいけない行動」を確認しておきましょう。

1.ワクチン未接種でお散歩する

ワクチン未接種でお散歩することは、子犬に苦痛を与えてしまう絶対にやってはいけない行動です。

「他の犬と会わせなければ大丈夫」というのは、安易な考え方です。

たとえば「犬パルボウイルス感染症」は、1歳以下の子犬での発病がほとんどで、死亡する可能性が非常に高いです。

外の世界には、ウイルスに汚染された他の犬の排泄物が落ちていることがあります。ワクチン未接種の子犬の手足に付着し、手足を舐めたときに口から取り入れられたウイルスが体内に侵入し、感染することがあります。

子犬のお散歩デビューは、ワクチンの接種を済ませてからにしましょう。

2.トイレの失敗を叱る

トイレの失敗を叱ることは、子犬に苦痛を与えてしまう絶対にやってはいけない行動です。

トイレの失敗を叱ると、室内で排泄をすることができなくなるなど子犬の運命を左右することがあります。

  • シートからはみ出してしまった
  • トイレ以外の場所で排泄してしまった
  • シートを噛みちぎって遊んでしまった

これらの失敗は、絶対に叱らないでください。叱られた事情までを犬は理解することができません。

排泄したことを叱られたのだと勘違いし、排泄を我慢するようになったり、室内で隠れて排泄する原因になることがあります。

シートからはみ出しやすいときは、大きめのシートを用意することで対処しましょう。トイレ以外で排泄する場合には、タイミングを見計らって、トイレに誘導してあげましょう。

シートを噛みちぎって遊んでしまうときは、トイレトレーを使用するなど対処しましょう。子犬がトイレを失敗せずに済むよう対処してあげることで、叱る必要はなくなるはずです。

3.名前を呼んで叱る

名前を呼んで叱ることは、子犬に苦痛を与えてしまう絶対にやってはいけない行動です。

子犬の悪い行動を見たとき、「○○ちゃん!」と、声を荒げてしまっていませんか?「○○ちゃん!やめなさい!」と、感情的に怒ってしまっていませんか?

名前を呼んで叱られた子犬は、名前を呼ばれると叱られると思い委縮してしまいます。子犬にとっての飼い主から名前を呼ばれることは、喜びや幸せでなければなりません。ですから、名前を呼んで叱ることはやめましょう。

子犬にとっての飼い主から名前を呼ばれることは、喜びや幸せでなければなりません。ですから、名前を呼んで叱ることはやめましょう。

4.擬人化する

擬人化することは、子犬に苦痛を与えてしまう絶対にやってはいけない行動です。

犬を好きな人ほど、愛犬を大切に思う人ほど、犬を擬人化してしまう傾向にあります。そして、擬人化されたことで苦痛を感じている愛犬のストレスサインに気づけないでいます。

犬にはドッグフードがあります。犬の健康を考えて作られた総合栄養食です。人間の食べ物を与えられた犬は、肥満や病気になりやすく、健康寿命を縮めてしまうことがあります。子犬には、子犬の成長期に必要な栄養素がしっかり配合された、子犬用のドッグフードを与えましょう。

基本的に犬に服は必要ありません。体温を維持し、命を守るための被毛というものが備わっています。擬人化されたオシャレな服を着せることで、健康を害してしまうことがあります。

子犬は体温調節が苦手です。あたたかい寝床(ケージ・クレート・ベッド)を与えましょう。室内の温度と湿度を適切に管理することも大切です。

まとめ

子犬に苦痛を与えてしまう絶対にやってはいけない行動を4つ解説しました。

  • ワクチン未接種でお散歩する
  • トイレの失敗を叱る
  • 名前を呼んで叱る
  • 擬人化する

飼い主になにげない行動が子犬の生涯を左右します。

「犬を飼うのは初めてだから知らなかった」では済まされません。初めて犬を飼うのであれば、初めて子犬を迎えるのであれば、犬に関する知識を得るなど、事前の準備を万全にしておくべきです。

(獣医師監修:平松育子)

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