【Awards Preview(サイ・ヤング賞)】ア・リーグは7度目の正直、ナ・リーグは2度目の受賞なるか!

サイ・ヤング賞の最終候補3人が発表され、両リーグとも有力投手が絞り込まれている。選ばれた投手たちはいずれも実力十分な顔ぶれだが、今季二冠に輝いた投手がファイナリストに残らなかったことが話題となった。

ア・リーグのファイナリストは、防御率リーグ1位(2.63)のゲリット・コール(ヤンキース)、奪三振1位(237)のケビン・ゴーズマン(ブルージェイズ)、そして防御率2位(2.79)のソニー・グレイ(ツインズ)が選出された。

そのなかで受賞が有力視されているのが、ヤンキースでエースの座に君臨するゲリット・コールだ。今季のコールは開幕戦で6回を投げ、被安打3、無失点、11奪三振で勝利すると、4月は負けなしの4勝。加えて、防御率は1.30と圧巻のピッチングで自身6度目の月間最優秀投手に選出された。

最終成績はリーグトップの防御率に加えて、同3位の15勝と222奪三振を記録し、高い次元で安定したシーズンを送った。これまでコールは最多勝と最優秀防御率が1度、最多奪三振は2度タイトルを獲得しているが、サイ・ヤング賞の受賞はまだない。しかし、その候補には6度も挙がっており、今回受賞すれば7度目の正直となる。また、ヤンキースからのサイ・ヤング賞となれば、史上最多7度の受賞を誇るロジャー・クレメンスが自身6度目の受賞となった2001年以来、22年ぶりの栄誉になる。

ナ・リーグのファイナリストは、リーグ2位の17勝を挙げたザック・ギャレン(ダイヤモンドバックス)、防御率1位(2.25)と奪三振2位(234)のブレイク・スネル(パドレス)、そしてローガン・ウェブ(ジャイアンツ)の3投手が選ばれており、そのなかで有力候補と目されているのが、ダルビッシュ有の同僚でもあるスネルだ。

スネルは6月に先発登板した4試合のすべてで2ケタ奪三振をマーク。31イニングで53個もの三振を奪い、通算3度目の月間最優秀投手に選ばれた。

シーズン成績では、防御率でナ・リーグ1位、同5位の14勝、そして、同2位の奪三振をマークした。サイ・ヤング賞受賞となれば、レイズ在籍時の2018年に最多勝(21)と最優秀防御率(1.89)の二冠に輝き、自身初受賞となって以来5年ぶり2度目となる。

ナ・リーグのファイナリストで気になるのが、最多勝(20)と最多奪三振(281)の二冠に輝いたブレーブスのスペンサー・ストライダーが残らなかったことだ。

今季のストライダーは記録的なペースで奪三振を積み重ね、メジャー最高勝率を記録したブレーブスのエースとして勝ち星を重ねた。しかし、現在のサイ・ヤング賞は防御率が重視される傾向にあり、ストライダーは防御率(3.86)がネックとなってファイナリストに選出とはならなかった。

予想通りの2投手が栄冠に輝くのか、それとも番狂わせがあるのか。サイ・ヤング賞の受賞者は日本時間11月16日に発表される。

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