ローラースキーのコースが完成 北陸初、南砺・平のクロスカントリー場活用

ローラースキーコースを初滑りするスキー関係者=南砺市のたいらクロスカントリー場

  ●夏場の利用、競技力向上

 南砺市のたいらクロスカントリー場に夏場の合宿やトレーニングに利用できる北陸初の「ローラースキーコース」が12日、整備された。市内ではクロスカントリースキーが盛んで、オリンピック、全国大会で活躍する選手を多く輩出している。夏場の練習環境を整備することで、競技力の向上とオフシーズンの施設利用につなげる。

 ローラーの付いたスキーで滑るコースは、1周1.7キロで、最大斜度14%。たいらクロスカントリー場は、来年2月7日に開幕する全国高校スキー大会クロスカントリー競技の会場でもあり、これまで砂利道だった道路を舗装した。総工費は1億1655万円。

 さまざまな全国大会が開催されているクロスカントリー場の利用を増やすため、平地域づくり協議会が2021年1月に市に要望した。市が今年5月に着工し、10月下旬に完工した。管理棟での完成お披露目会では、田中幹夫市長が約40人の出席者を前に「ローラースキーで、夏合宿の誘致や地元スキー選手のさらなるレベルアップが図られることを期待する」とあいさつした。

 県スキー連盟会長の田畑裕明衆院議員、水口秀治市議会議長、武田慎一県議、南田実平地域づくり協議会長が祝辞を述べた。

 安達孝彦県議や指定管理者の長田組の長田一政社長ら関係者によるテープカットの後、南砺平高や平中のスキー部、五箇山、城端のスキークラブの40人がローラースキーで滑り初めを行った。

 平中スキー部は夏場は学校の周囲や、たいらスキー場の道路で練習しており、部長の大瀬優貴さん(3年)は「とても滑りやすく、夏の練習に最適です。競技力を高められる」と話した。

© 株式会社北國新聞社