精巧、五重塔を奉納 国宝化機運へ妙成寺に

妙成寺に奉納された五重塔の模型と制作者の前田さん=羽咋市の同寺

  ●志賀の前田さん

 日蓮宗本山妙成寺(羽咋市滝谷町)に12日、重要文化財・五重塔の模型が奉納された。国宝指定の機運盛り上げにと、志賀町高浜町の仏壇職人前田敏さん(71)が精巧に作り上げた。宗祖の命日に遺徳をしのぶ御会(おえ)式で紹介され、檀信徒の注目を集めた。

 クスノキ製の模型は台を含めて高さ100センチ。図面や写真を参考に複雑な組み立て手法、美しい屋根の反り具合が再現されている。各層が取り外せる仕組みで、上下に貫く心柱(しんばしら)など塔の特徴がよく分かる。

 藤井日傳(教公)貫首は模型を公開するとし、前田さんは「寺の国宝化に向けて、一人でも多くの人に見てほしい」と話した。

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