諫早市のふるさと納税 楽天が受け付けを一時停止 一部返礼品の産地偽装を受け 長崎

 長崎県諫早市のふるさと納税返礼品の一部で産地偽装が発覚したことを受け、仲介サイトの「楽天ふるさと納税」が同市への寄付受け付けを一律に一時停止していることが13日、分かった。
 同市のふるさと納税返礼品を巡っては、佐賀市の青果仲卸業者が取材に対し、「品質がいいものを確保できなかった」として2022年度と23年度、県外産のシャインマスカットを本県産と偽り、返礼品提供事業者側に納品していたと証言。これとは別に、同じ返礼品提供事業者が22年度に取り扱ったイチゴとグリーンメロンも市外産だったことが判明している。
 「楽天ふるさと納税」を運営している楽天グループは「返礼品の一部に産地偽装があったという報道を踏まえ、今月2日から諫早市への寄付受け付けを一時停止し、同市と状況を確認している」と回答。消費者保護や健全な売り場づくりのため設けたネット通販「楽天市場」の規約・ガイドラインに基づき、違反があった場合は厳正な措置を講じているとした。「楽天ふるさと納税」は、同市の返礼品を扱う六つの仲介サイトの一つ。
 同市のふるさと納税寄付金額は22年度、前年度の倍の約10億8900万円となり、初めて10億円を突破した。現在の返礼品は約600品目。

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