雨風太陽(花巻)、東証上場へ 産直アプリなどを手がける

 生産者と消費者をつなぐ産直アプリ「ポケットマルシェ」の運営などを手がける岩手県花巻市の雨風太陽(あめかぜたいよう)(高橋博之代表取締役)は13日、東京証券取引所(東証)グロース市場への上場申請が承認された。上場は12月18日の予定。いわぎん事業創造キャピタル(稲垣秀悦社長)によると、県内で設立された企業の東証上場は、ジャスダック市場(当時)の薬王堂(盛岡市)以来、18年ぶりとなる。

 雨風太陽は上場に合わせて44万6300株を新規発行。1単位100株で売る。想定株価は1株840円。グロースは「高い成長可能性を有する企業向け」市場で、10月上旬に上場申請。株主数150人以上、流通株式数1千単位以上など審査基準をクリアした。

 前身は東日本大震災発生後、地域の「創造的復興」を目指し設立したNPO法人東北開墾。株式会社化し、アプリ運営、1次産業を通じた自治体支援、旅行業などに事業を拡大した。高橋代表取締役は「仲間や関係人口を増やし、過疎などの地方の社会的課題解決につなげたい」と話す。

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