アイ・ロボティクス、「ガス検知ドローン」の実用化へ。酸素欠乏症等の事故防止へ活用

背景

あらゆる閉鎖空間(地下ピットや各種配管等)において、酸素濃度低下や有毒ガスの充満、漏洩は、労働者や作業員の安全に対して酸素欠乏症や中毒症等の深刻なリスクをもたらす要因となるという。中でも、酸素欠乏症は「酸欠症」あるいは「窒息」とも呼ばれ、古くから重大な労災事故を引き起こしてきた。近年は以前と比べると発生数、死亡者数共に減少傾向にあるものの、依然として重大事故が発生している。

酸欠事故は一度発生すると命に関わることが多く、助かったとしても重大な後遺症が残ることがあり、恐ろしいものだが、適切な対策を講じれば防げるものでもある。そこで、アイ・ロボティクスでは、光洋機械産業株式会社の協力を得て「ガス検知ドローン」ソリューションを開発に至ったという。

同社では実運用に向けて、実際の現場での導入を検討する企業を募集している。

ガス検知ドローンの概要

今回導入するドローンは、アイ・ロボティクス独自開発のマルチパーパスドローンに、市販のガス検知器とそれを撮影するカメラを搭載。市販品のマウントを使うことでコストを安価に抑えることができるとしている。

ドローンの仕様

※ドローン単体での販売は予定していない。

ガス検知器の例(※他社製も可能)

操作系統と映像系統

ガス検知ドローン・オペレーションイメージ

ソリューションの特徴

  • 本質的安全性:危険を犯して閉鎖空間に侵入する必要がなくなり、酸素欠乏症などのリスクが排除される
  • 即時性とデータ可用性:データはリアルタイムでの閲覧が可能であり、調査頻度を高くすることにより高い精度での確認が可能となる
  • 非GPS下運用:ドローンは目視および非GPS下対応のアイ・ロボティクス独自の機体。現場でのセットアップは容易であり、一定の研修を受ければ誰でも操作可能

他のソリューションとの親和性

スマートフォンをドローンに搭載する「高性能空間測定アプリをドローンに搭載したソリューション」等と連携して利用することで、高所作業から閉鎖空間までを一貫して点検する作業が可能になるという。

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