生成AIで判例誤り、調査 ブラジルの連邦判事

対話型の生成AI「チャットGPT」を開発した米オープンAIのロゴ(AP=共同)

 【サンパウロ共同】ブラジルの国家司法審議会は、生成AI「チャットGPT」を使用し、存在しない判例を根拠に判決文を作成したとして北部アクレ州の連邦判事を召喚し調査を開始した。ブラジルメディアが14日までに報じた。

 ブラジルでは判事の生成AI使用は規制されていないが、この種の調査は初めてだという。

 召喚されたのはジェフェルソン・ロドリゲス判事。チャットGPTや「信頼できる補佐」の助けを借りて判決を作成したと説明した。ただチャットGPTが根拠として示した上級裁判所の判例は存在していなかったという。同判事は「単純なミス」と説明し「判事の仕事が多過ぎる」ことが原因だと述べた。

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