ガザ解決のため「国家が介入を」 文化勲章の塩野七生さんが会見

記者会見する塩野七生さん=10日午後、東京都新宿区

 ローマ在住の作家塩野七生さん(86)が10日、東京都内で文化勲章を受けての記者会見を開き、パレスチナ自治区ガザの情勢について「弾を撃ち合い、憎しみが堆積している当事者間だけで解決するのは難しい。外部の国家が介入すべきだ」と語った。

 さらに「平和のためには軍事力が必要。勝ち負けが付いた後に、勝った方が譲ることが重要だ」とも述べた。塩野さんは「ローマ人の物語」をはじめとした歴史巨編を多数発表。地中海世界を舞台に、キリスト教徒とイスラム教徒の衝突や共生についても描いてきた。

 文化勲章の所感を尋ねると「選考委員の誰かが私の本を読んでくれていたのかもしれませんね」とほほ笑んだ。

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