キオクシア、1891億円の赤字 9月中間連結決算

 

 北上市に工場がある半導体大手キオクシアホールディングス(東京)が14日発表した2023年9月中間連結決算は、純損益が1891億円の赤字となり、中間決算として過去最大の赤字だった。半導体の需要低迷が響いた。前年同期の774億円の黒字から大幅に悪化。経営統合協議を中断した同業の米ウエスタン・デジタル(WD)と協議を再開し、合理化を進めたい考えだが、壁は高く業績回復への道筋は描けていない。

 キオクシアは、データ保存に使うNAND型フラッシュメモリーを手がける。スマートフォン向けの販売が落ち込んだ。大手IT企業が投資を抑えた影響からデータセンター向けも低調だった。

 四半期ベースの赤字額を見ると、7~9月期は860億円と2四半期連続で縮小したが、回復は鈍い。業界では、NAND型の販売は「来年いっぱい調整が続く」(半導体製造装置メーカー首脳)と厳しい見方がある。

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