女性に対する暴力をなくす運動期間(11月12~25日)を前に、女性や高齢者への暴力虐待防止に関するセミナーが11月6日、京都府福知山市内記のハピネスふくちやまで開かれ、市民約40人が産婦人科医や社会福祉士らから原因や対策について学んだ。
福知山市が主催し、医療従事者らでつくる「マスタードノタネ(田中良樹代表)」に所属する4人が講師を務めた。
綾部市の由良産婦人科・小児科の産婦人科医杉山伸子さん(47)=福知山市=は女性に対する暴力や生理の貧困について解説した。同意のない性行為は暴力で、9割近くが身近な人によるものだと説明し「性暴力は自分からは声を上げにくい。相談できる人間関係の構築や他者への思いやりを育てる教育が必要だ」と訴えた。
綾部市社会福祉協議会の社会福祉士、田中武秀さん(51)=同市舘町=は家族による高齢者虐待は施設入所前に発生しやいと指摘。「地域としてあいさつや声かけができる環境づくりを」と求めた。
参加者の一人(67)は「若い世代にも聞いてほしい内容だった。普段目を向けにくい問題を考えられた」と話していた。