栃木市、東武百貨店と現行賃料で5年契約 市庁舎1階店舗来年3月から

栃木市役所

 【栃木】市は14日、市庁舎1階の商業施設に10年間の定期建物賃貸借契約で入居する東武宇都宮百貨店と、来年3月から賃料据え置きで5年間の再契約を締結する方針を明らかにした。中心市街地活性化に貢献しようとする同社の姿勢や、新規事業者の出店時には空白期間が生じることなどが理由。同日開かれた市議会議員研究会で説明した。

 契約内容は期間を除いて現行通りで、面積は約4120平方メートル、賃料は月額約129万円。市側は10年間での再契約を求めたが、同社親会社の東武鉄道の方針などもあり5年間に決まった。

 市側は賃料引き上げも要望したが、東武宇都宮百貨店側は新型コロナウイルス禍で店舗の来店者数や売り上げが減少し、事実上の損失が生じている経営状況を説明。「(賃料引き上げは)それを補うだけの売り上げが伸びなければ難しい」と譲らなかったという。

 同施設については来年3月の現契約満了を控え、同社が再契約を申し入れ、両者が協議を進めていた。

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