【インド】チャイナプラスワンで新工場、クラフツマン[車両]

自動車および産業分野に部品を供給するインドのクラフツマン・オートメーションはこのほど、総額約20億9,000万ルピー(約37億8,000万円)を投じ、南部タミルナド州に新工場を建設すると発表した。自動車用パワートレイン(動力機構)向けの製品などを生産する。中国への依存度を減らす「チャイナプラスワン」の動きを活用する狙い。

10月30日の取締役会で新工場について承認した。新工場の設置先は既存工場のあるコインバトール。既存工場から45キロメートル離れた48エーカー(約19.4ヘクタール)の土地に建設する。まずは自動車用パワートレイン向けのほか、産業・エンジニアリング向けの製品を生産する。

2期に分けて建設し、第1期では10億2,500万ルピーを投じる。向こう2年半での完工を見込む。第2期では10億6,000万ルピーを投じる計画で、向こう5年での完工を目指す。

スリニバサン・ラビ会長兼社長は10月31日に開催された決算説明会で、チャイナプラスワン戦略や欧米からの受注増といった新たな傾向を活用しようとしていると話した。「若い人口を抱えるインドの経済成長は長期間持続するだろう。欧米では業界で技術を持つ労働者が不足しており、インドではビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)がさらに増える」との考えを示した上で、「当社に生産能力と価格面での競争力があれば受注獲得は全く難しくない」と述べた。

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