イラン、60%濃縮ウランを増加 IAEA報告書

 【ウィーン共同】イラン核合意の検証に当たる国際原子力機関(IAEA)は15日までに、イランが60%に濃縮した六フッ化ウランを10月28日時点で、推定128.3キロ貯蔵しているとする報告書をまとめた。9月の報告書から6.7キロ増えた。60%は核兵器級の90%に近づく重大な核合意違反に当たる。

 核合意再建に向けた米国とイランの間接協議は行き詰まっており、イランに対する国際社会の懸念が強まりそうだ。

 イランがIAEAの一部査察官の受け入れを拒否していることについて、報告書は、濃縮施設などでのIAEAの活動に「直接的で深刻に影響している」と指摘した。

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