しし座流星群2023年の流れ星ピーク時間帯いつ? 見える方角やポイント解説、大火球のチャンスも

写真を拡大 しし座流星群の放射点
写真を拡大 11月中旬午後8時ごろの東京の星空(国立天文台のホームページより)

早い時間帯に空が暗くなるようになってきた11月中旬の夜空。注目したい流星群は過去に多くの流星嵐が記録されているしし座流星群。2023年は月明かりの影響がなく、天気が良ければぜひ観察したい。観察しやすい見頃や方角、ポイントなどを国立天文台などの情報を基にまとめた。

しし座流星群とは過去に多くの流星嵐が記録されていることで有名な流星群。母天体はテンペル・タットル彗星(55P/Tempel-Tuttle)で、この彗星の公転周期である約33年ごとに流星嵐のチャンスがあるとされている。過去には1799年、1833年、1866年、1966年などに激しい流星嵐が観察されている。2001年11月には、日本でも1時間あたり1000個を超える流星が観察されたが、2003年以降は流星数がかなり少なくなっている。次に大規模な出現が見られるのは2033年前後と予想されている。

⇒おうし座北流星群の見頃は11月中旬

しし座流星群の出現期間

11月5日~11月25日ごろ。

⇒全国の天気予報

流れ星のピークとお勧めの観察時間

流星群の活動がピークとなる「極大」は11月18日午後2時ごろで残念ながら日中となる。そのため、観察するなら11月18日と19日の未明から明け方がお勧め。月明かりがなく、観測条件は「最良」。しし座が昇ってくる午前2時ごろから明るくなるまでがチャンスだ。流れ星は1時間に3個程度予想されるが、中には20個とみる専門家も。特徴の一つでもある永続痕を伴う大火球も期待したい。

いつまで見える?しし座流星群のピークは短いため、極大期以外に観察するのは難しそうだ。

観察のポイントできるだけ、街灯など人工の明かりが少なく、空が広く見渡せる場所を選ぼう。しし座の放射点(流星群の流星がそこから放射状に出現するように見える点)はしし座の頭の部分にあるが、見る方向を気にする必要はない。空全体を広く眺めながら待てば、視界のどこかに流れ星が捉えられるはず。放射点近くに出現する流星は短い軌跡の流星が多く、放射点から離れた方向では長い軌跡の流星が多く観察できるという。屋外に出て流星が見えないからといってすぐに諦めてしまわずに、目が慣れるまで15分ほど待つこともポイント。また晩秋の時期は寒さ対策もお忘れなく。防寒着や寝袋などの対策を万全にして観測に臨もう。

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