福井県おおい町で特産ジネンジョ初掘り、11月19日即売会 生産者に聞くおいしい食べ方

初掘りされるおおい町特産のジネンジョ=11月14日、福井県おおい町名田庄井上

 粘り気が強く甘みがある福井県おおい町特産ジネンジョの初掘りが11月14日、同町名田庄井上の畑で行われた。寒暖差が大きい同町の気候で育ったジネンジョは、長さ1メートル超にまで成長。猛暑の影響はみられず順調に生育したジネンジョを生産者が掘り起こした。19日に同町で開かれる「じねんじょ祭り」で即売される。

 ジネンジョは日本原産の山芋の一種。同町は朝夕の寒暖差や赤土系の土質がジネンジョの栽培に適しており、住民が特産化を目指し1982年から栽培している。

 地元の名田庄自然薯生産組合では、5月に種芋約1万1千本と赤土を専用のパイプに入れ約20アールの畑に定植した。

⇒越前がに最上級ブランド「極」今シーズンの落札額は…?

 初掘りは、下野茂樹さん(49)の畑で組合員14人が約100本の収穫に当たった。スコップで土に埋められたパイプを掘り起こし、中から長さ60~120センチのジネンジョを取り出してビニールシートの上に並べていった。

 今年は猛暑と少雨による不作が心配されたものの「現時点では大きな影響はみられず例年並みかそれ以上の出来栄え」(組合員)と太鼓判を押す。収穫量は昨年より1.5トン多い例年並みの約5トンを見込む。収穫は12月いっぱいまで続く。

 ジネンジョは混ぜるほど粘りが増し風味が豊かになるのが特徴。そばやご飯にかけたり、すき焼きのつけだれにしてもおいしいという。組合員は「この時期にしか味わえないおおい町のジネンジョを食べて」とPRしている。

 じねんじょ祭りは、11月19日午前9時~午後3時にあきない館前(おおい町名田庄久坂)で開かれる。千本以上のジネンジョを特別価格で即売する。おおい町第三セクター「名田庄商会」でも注文を受け付ける。問い合わせは同商会=電話0770-67-2272。

© 株式会社福井新聞社