児童暴力被害で町長介入 加害側は知人、福岡・吉富

 福岡県吉富町の花畑明町長が、同級生に暴言や暴力を受けたとして児童の保護者から小学校の対応を問題視する嘆願書を受け取り、学校に無断で同級生の保護者に聞き取りをしていたことが16日、町への取材で分かった。町によると、町長は同級生の保護者の知人で、面識がある被害児童の保護者に事を荒立てないよう求める発言もした。

 学校によると、1月下旬に児童が学童保育で同級生から暴言や暴力を受け、2月から学校を休むようになった。

 町によると、児童の保護者が4月下旬、町長宛てに学校の対応の遅さを指摘し、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」の認定を求める嘆願書を提出した。町長は学校側に対応を確認するとともに、独自に同級生の保護者に話を聞いた。

 学校や町教育委員会が5月、調査委員会の立ち上げに関し児童の保護者に説明する際、町長も同席。同級生の保護者と結婚式であいさつをする間柄だと伝え、法に則した手続きでなく双方の話し合いでの和解を促した。

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